今回は話題の配信サイト、Mildomについて考えてみたいと思います。中国の配信プラットフォーム大手である斗魚(DouYu)が三井物産と8月に新会社を設立してスタートしたゲームに特化した配信プラットフォームです。Mildomの登場が配信界隈に少なからずインパクトを与えたので、Mildomの特徴について整理してみます。
◆誰でも時給500円!
まず、なんといっても外せないのはお金の話です。
今回、Mildomが一部界隈でこれほど話題になったのは、ゲームをやってお金をもらえる、そしてその対象が一般ゲーム・プレイヤーであり、誰でも応募できたことです。(ただし、応募が殺到したせいか、現在は割と審査が厳しめで、これまでに配信の実績が無い人はなかなか審査を通らないようです。)
ゲーム配信の収益は、広告やエールの分配、サブスクリプションなどありますが、過疎配信者がお金を手にするにはこれまでハードルがそれなりに高かったと言って良いでしょう。そんな中、時間報酬制度の配信サイトが出てきたというのは大きなインパクトでした。ほんとにお金もらえるの?とかこんなに条件良いのは怪しい!とかいろんなことが言われていましたがしっかりとしたバックグラウンドを持つ会社なのでそれほど心配する必要は無いと個人的には思います。(この辺りの記事が面白いので読んでください。)
Mildomは500円の配信者報酬をこの業界を大きくするきっかけと考えています。— Mildom【公式】 (@Mildom_Official) October 16, 2019
日本に根付き始めたe-Sports・ゲーム配信の文化を大きくするために力を注いでいます。
好きなゲームで生きていく時代のために、皆様のご参加をお待ち致しております。
Mildom運営
ただし、単純に時給で比較すると、17Liveでも多くの人が時給1000円という条件で配信を行っていますし、Nimo TVも500円と条件は同じなので、必ずしも破格の条件ではありません。
◆ゲームに特化したプラットフォーム
2つ目のポイントはゲーム配信に注力したプラットフォームであるということです。
実際に配信してみると実感しますが、もともとゲーム配信のプラットフォームではなかった17Liveはゲーム配信という観点ではユーザビリティが低いと言わざるを得ません。その点、Mildomは少なくとも現時点ではゲーム配信に特化しており、印象は悪くありません。遅延の少なさや配信画面の見やすさ、キャプチャ等、現時点ではまだOPENRECに一日の長があると言えますが、今のペースで改良を続けていればOPENRCと同等、あるいはそれ以上の使い勝手になるのも時間の問題かもしれません。噂によると、
- クリップ
- サブスクライブ
- スタンプ
- 任天堂ゲームの配信
◆大物配信者の引き抜き
3つ目のポイントは大物配信者を引き抜いている点です。配信者としてもっとも気になるのは、サービスにユーザーを呼び込む施策をちゃんと用意しているかでしょう。いくら時給が良くても、過疎プラットフォームでは、わざわざ移籍して貴重な時間を投入して配信する意味がありません。この点についてもMildomはそこそこ本気の姿勢を見せています。YoutubeやOpenrecの有名配信者にかなりの好条件をオファーし、積極的に引き抜き、リスナーを呼び込もうとしています。プラットフォームを活性化させるために手を打つ姿勢を見せるのは良いことでしょう。ただ、現状では配信者にとって人気のプラットフォームになりつつあり、配信者と共に一部リスナーが移動してくるだけで、外の世界のユーザーを引き込むまでには至っていないと思います。現時点で多くの配信者が移籍を躊躇しているのもこの点でしょう。いろいろと手段は考えているようなので、今後の展開に期待したいところです。
と、Mildomの特徴としては以上3点が、主なポイントといって良いでしょう。で、結局どうなるの?配信者はどうすべきなの?という話は次回以降の記事で書きたいと思います。
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