皆さんご存じかと思いますが、Mildomが任天堂タイトルの配信を禁止にしました。このブログでは何度か権利について触れていますが、配信者の中には、あまり権利を意識せずに配信を行っている人も多いと思われます。今回は、この件について整理してみたいと思います。
任天堂のガイドラインを読んでみよう
まず、任天堂のガイドラインを読んだことが無いという人は必ず目を通しましょう。
以下に3つのポイントをまとめておきます。
- 個人が収益を目的としない限り、動画等を公開してOK
- ただし、別途指定したシステムにおいては収益化OK
- 法人であっても、指定された企業であれば個人と同様に収益化OK
個人が収益を目的としない限り配信OK
このガイドラインで一番大事なポイントは以下の部分でしょう。個人が収益を目的としない限り任天堂ゲームの動画をSNS等に共有して良いということです。あくまでも個人です。
任天堂は、個人であるお客様が、任天堂が著作権を有するゲームからキャプチャーした映像およびスクリーンショット(以下「任天堂のゲーム著作物」といいます)を利用した動画や静止画等を、適切な動画や静止画の共有サイトに投稿(実況を含む)することおよび別途指定するシステムにより収益化することに対して、著作権侵害を主張いたしません。
別の場所には以下のような記述もあります。
法人等の団体による投稿や、投稿者が所属する団体の業務として行う投稿は、このガイドラインの対象ではありません。
つまり、法人による投稿はそもそもガイドラインの対象外ですし、最近ホロライブの動画が一時公開停止になったことからも、事務所所属のライバーの動画については、グレーだったりアウトだったりするということです。事務所、あるいはプロ・ゲーミングチームに所属している配信者は自らの立場を明確にしておくことをお勧めします。投稿が団体の業務としてみなされるかどうかがポイントになると思われますが、配信の収益が少しでも事務所の収益につながっている場合はアウトと判断される可能性が高いでしょう。明日は我が身です。
指定されたシステムであれば個人が収益化OK!
2点目のポイントは、YoutubeやOpenrecなど、以下の指定されたシステムにおいてのみ収益化が可能ということです。つまり、今回配信が禁止されたMildomや、以前も話題になった17Liveなどは、収益化が許可されていないということです。ここにリストされていない配信サイトで任天堂のゲームの配信をして投げ銭をもらっている人は、いつ配信が禁止されても不思議ではないということを理解しましょう。また、ここでも対象は個人ということを忘れてはいけません。事務所に所属しているあなた、徐々に背筋が寒くなってきたのではないでしょうか?
- Facebookの「Facebook Game Streamer」および「Facebook Level Up Program」
- ニコニコ動画/生放送の「クリエイター奨励プログラム」および「ニコニコチャンネル」
- OPENREC.tvの「OPENREC Creators Program」
- Twitchの「Twitchアフィリエイトプログラム」および「Twitchパートナープログラム」
- Twitterの「Amplify Publisher Program」
- YouTubeの「YouTubeパートナープログラム」
- TwitCasting の「ツイキャス・マネタイズ」内の「アイテム収益」「動画収益」(2019/4/1追加)
- Mirrativの「ギフト」(2019/4/1追加)
許可された法人であれば、個人と同様に配信・収益化OK!
3つ目のポイントは、以下に許可された法人は、個人と同様にこのガイドラインを適用してOKということです。逆に言うと、以下の法人以外に所属する配信者は、収益化を認められていないということです(厳密には配信さえ許可されていない)。税金対策で法人化している人や、プロゲーミング・チームに所属している人などは、ブラックからグレーのゾーンを歩いていることを認識しましょう。
- UUUM株式会社(吉本興業所属を含む)
- 株式会社ソニー・ミュージックマーケティング
- 株式会社東京産業新聞社(ガジェット通信)
- いちから株式会社
- カバー株式会社(2020/8/1 追加)
- 株式会社アップランド(2020/8/1 追加)
- 株式会社クリーク・アンド・リバー社(The Online Creators)(2020/8/1 追加)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回、Mildomが任天堂タイトルの配信を禁止したのは、プラットフォームとしての収益化許可、Mildom所属の公式配信者へのガイドライン適用の2点について交渉が決裂したということと思われます。任天堂のガイドラインを読んでいる人であればこうなることを予想していた人もいたかもしれません。以前も記事にしましたが、任天堂だけではなく、各社が配信に関するガイドラインを出していますので、配信をする際には必ず自分で確認するようにしましょう。
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